本サイトでは、記事にアフィリエイト広告(Amazonｱｿｼｴｲﾄ含む)を使用しています。
皆さん、こんにちは。社会福祉士の石井雄樹です。
このブログでは、介護や福祉に携わる方に向けて、「短時間で好きな時間に分かりやすく学べる」をモットーに、研修内容や明日から使える介護・福祉に関する知識をご紹介していきます。
- 研修に使える資料がほしい
- 研修のポイントを知りたい
- パワーポイントに使える資料が欲しい
- 勉強したいけど、時間や費用はかけたくない
このブログを活用していただければ、勉強したいと思っている介護・福祉従事者の方はもちろん、研修を担当している方にとっても役立つ内容を得ることができます。
今回は『自己覚知』について分かりやすく解説していきます。
ソーシャルワーカーとして働く上で「自己覚知」は欠かせない要素です。
自分の価値観やバイアスが支援にどのような影響を与えるのかを理解し、意識的に調整することで、クライアントに対して適切なサポートを提供できるようになります。
本記事では、自己覚知の重要性や日常生活での気づきを交えながら、実践的な視点で解説していきます。
自己覚知とは？
自己覚知（self-awareness）とは、自分の思考や感情、行動の傾向を客観的に把握し、それが他者との関係や意思決定にどのような影響を与えるのかを理解することです。
ソーシャルワーカーは、多様なクライアントと関わるため、自身の価値観が支援の質に影響を及ぼさないよう、常に自己理解を深める必要があります。
日常生活での自己覚知の例
例えば、仕事帰りにコンビニで高齢の店員がゆっくり対応していたとします。その際に「もっと早く対応してほしい」とイライラしてしまったとしたら、それは「効率を重視する価値観」が影響している可能性があります。
しかし、ソーシャルワーカーの仕事では「相手のペースに寄り添うこと」が重要です。このように、日常の場面から自分の価値観に気づくことが、自己覚知を深める第一歩となります。
2. ソーシャルワーカーの価値観とバイアスの影響
人は誰しも、自分の経験や環境によって形成された価値観やバイアス（偏見）を持っています。これが無意識に支援の場面で影響を与えることがあります。
価値観・バイアスが影響する例
- 生活保護受給者への偏見
「生活保護を受ける人は努力が足りない」という先入観を持っていると、必要な支援を適切に提供できない可能性があります。 - 障害者への固定観念
「障害者だから○○できないはず」と決めつけてしまうと、その人の可能性を制限することになりかねません。
自己覚知を深めることで、こうしたバイアスを認識し、公平で柔軟な支援を行うことができるようになります。
3. クライアントとの関係性における自己理解の重要性
ソーシャルワーカーにとって、クライアントとの関係を築くことは非常に大切です。しかし、自己理解が不十分な場合、適切な関わり方ができないこともあります。
共感と客観性のバランス
クライアントの悩みに共感することは大切ですが、感情移入しすぎると冷静な判断ができなくなることもあります。逆に、距離を取りすぎると信頼関係が築けません。
事例：虐待を受けた子どもへの支援
あるソーシャルワーカーが、虐待を受けた子どもを支援する際に、「この子を守りたい」という強い感情を抱き、必要以上に寄り添いすぎてしまいました。しかし、先輩の指導を受ける中で、冷静な視点を持ちつつ寄り添うことの重要性に気づきました。
このように、自分の感情を適切にコントロールしながら支援を行うことが求められます。
4. スーパービジョンの活用と自己覚知の深化
自己覚知を深めるための有効な方法の一つが「スーパービジョン」です。これは、経験豊富な指導者（スーパーバイザー）が、ソーシャルワーカーの支援活動をサポートし、成長を促す仕組みです。
スーパービジョンの種類
- 教育的機能
- 知識や技術の向上をサポート
- 支持的機能
- 感情的な負担を軽減し、精神的なサポートを提供
- 管理的機能
- 業務の適切な遂行を監督し、問題解決を支援
スーパービジョンの活用事例
あるソーシャルワーカーが、クライアントの訴えに感情的になりすぎることがありました。スーパーバイザーとの面談で「感情移入しすぎることで、本当に適切な支援ができているのか？」と問いかけられたことで、自分の支援スタイルを見直す機会を得ました。
このように、スーパービジョンを活用することで、自分では気づけなかった支援の課題を発見し、成長の機会とすることができます。
5. まとめ
ソーシャルワーカーにとって、自己覚知は支援の質を向上させるために不可欠です。
自己覚知を深めるためのポイント
- 日常の出来事から、自分の価値観やバイアスに気づく
- クライアントとの関係において、感情のコントロールを意識する
- スーパービジョンを活用し、客観的な視点を持つ
自己覚知を意識し続けることで、より良い支援者となることができます。今後も、自分の価値観や感情を振り返りながら、ソーシャルワーカーとして成長を続けていきましょう。