本サイトでは、記事にアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を使用しています。

このブログでは、介護や福祉に携わる方に向けて、「短時間で好きな時間に分かりやすく学べる」をモットーに、研修内容や明日から使える介護・福祉に関する知識をご紹介していきます。
このブログを活用していただければ、勉強したいと思っている介護・福祉従事者の方はもちろん、研修を担当している方にとっても役立つ内容を得ることができます。
介護現場で働く中で、「ストレス」との付き合い方に悩んでいませんか?
「介護職員の離職理由」の大きな要因の一つに 「ストレス」 が挙げられます。
しかし、ストレスは決して「悪」ではありません。
正しい知識と対処法を知ることで、自分自身を守り、より良いケアを提供できます。
今回は、介護職・福祉職向けのストレスマネジメント術 をわかりやすく解説します。
研修動画のナレーション台本をベースにしているので、実践的で具体的な内容です。
ストレスは「悪」ではない
まず、ストレスには ユーストレス(良いストレス) と ディストレス(悪いストレス) があります。
ユーストレスは、適度な緊張感や刺激を与え、成長や達成感、モチベーションアップにつながります。
一方、ディストレスは心身に過剰な負担をかけ、長期的には疲労感や無気力感、集中力の低下などの悪影響を及ぼします。
介護現場では、ディストレスを減らし、ユーストレスを活かす視点がとても大切です。
介護現場のストレス要因とは?
厚労省の調査によると、介護現場の主なストレス要因は以下の通りです。
- 人間関係
- 認知症ケア
- 長時間勤務・休めない
- 感情労働
- 上司・経営者への不満
特に 「人間関係」 と 「認知症ケア」 は大きなストレス源です。
認知症ケアでは、拒否的な言動や同じ説明の繰り返しによる疲労感があります。
さらに、長時間勤務や感情労働など、身体だけでなく心の負担も大きいのが現状です。
職種別に見るストレスの感じ方
介護職員、看護職員、生活相談員それぞれが異なるストレスを抱えています。
介護職員
- 身体的負担が大きい
- 認知症ケアの難しさ
- 家族対応の難しさ
看護職員
- 医療的責任の重さ
- 急変対応への不安
生活相談員
- 多職種間調整
- クレーム対応
- 稼働率のプレッシャー
それぞれの職種の立場を理解することが、チーム全体の支え合いにつながります。
ストレスサインに気づく
ストレスは 身体的サイン と 心理的サイン の両方に現れます。
身体的サイン
- 頭痛、肩こり、腰痛
- 不眠や食欲不振
- 疲れやすい
心理的サイン
- イライラ、怒りっぽい
- 不安感、焦燥感
- 集中力の低下、無気力感
これらのサインに気づくことが、ストレスマネジメントの第一歩です。
コーピングの使い分け
コーピングには 「問題焦点型」 と 「情動焦点型」 があります。
問題焦点型コーピング
- 原因そのものに対処する方法
- 例:業務手順の見直し、役割分担の調整
情動焦点型コーピング
- 感情や心理状態に対処する方法
- 例:深呼吸、趣味の時間を確保する
状況に応じて使い分けることが大切です。
現場で使えるコーピング事例
ここからは、介護現場ですぐに実践できるコーピングの具体例を紹介します。
事例1:記録業務の負担軽減
「記録が終わらず残業になる」という声をよく聞きます。
問題焦点型コーピングとして、先輩職員に効率的な記録方法を相談し、テンプレートを共有してもらう方法があります。
記録内容のポイントを押さえ、チームでフォーマットを統一するだけでも大幅に負担が減ります。
事例2:認知症ケア後の気持ちの整理
入浴拒否や暴言など強い拒否に遭った後、気持ちが沈んでしまうことがあります。
情動焦点型コーピングとして、休憩室に戻って温かいお茶を飲む、深呼吸をして気持ちを切り替える方法が有効です。
また、仲間に「さっき大変だったけど、ありがとうって言ってもらえたよ」と共有することで、自分の努力を再認識できます。
事例3:人間関係のストレス
「同僚と話がかみ合わない」「意見が通らない」という場合には、問題焦点型コーピングとして、第三者のリーダーや相談員を交えて話し合いを設けることが有効です。
情動焦点型としては、相手に期待しすぎず「違いを認める」という心構えを持つことも大事です。
事例4:忙しさに追われる日常
「休憩が取れない」「常に焦ってしまう」という声もあります。
問題焦点型としては、タスクを見える化し、優先順位をつけてチームで共有する方法があります。
情動焦点型としては、朝の出勤前に3分間の呼吸法を取り入れたり、帰宅後に自分を褒める習慣をつけることが効果的です。
感情と行動の関係を理解する
ストレスを感じると、「刺激(トリガー)」→「感情」→「行動」 という流れが生まれます。
この中で、「感情に気づく」 ステップを入れることで、衝動的な行動を防げます。
「今、自分はイライラしているな」と気づくだけでも冷静さを取り戻すきっかけになります。
リフレーミングの活用
リフレーミングは、物事の捉え方を変える技術です。
例えば…
- 「話が通じない人」→「価値観の違う人」
- 「忙しすぎる」→「必要とされている」
視点を変えることで、感情の負担を軽くし、前向きな気持ちを育むことができます。
まとめ
気づく
ストレスサインに気づき、感情を客観的に見る
対処する
問題焦点型と情動焦点型コーピングを状況に応じて使い分ける
思考の変換
リフレーミングで物事の見方を変え、心の負担を減らす
おわりに
介護現場は心身ともに負担が大きいですが、自分を守るスキルを持つことで笑顔で働き続けることができます。
今回紹介した事例や技術を、日常の小さな一歩として取り入れてみてください。
あなた自身が元気でいることが、ご利用者や仲間を支える一番の力になります。
この記事が役に立ったと感じた方は、ぜひシェアやコメントをお願いします!
今後も介護職・福祉職の皆さんに役立つ情報を発信していきます。